マイケル・ジャクソンに東京ディズニーランドを貸し切りにさせた日本女性
先日、以前私が大変お世話になった方と、新橋で10年振りくらいに食事をした時にお聞きした話です。その方はYさんと言う女性です。
Yさんのご主人(故人)が外資系レコード会社の社長をされていた関係で、Yさん宅にはジャズミュージシャンのクインシー・ジョーンズが、来日時に時々遊びに来たそうです。その都度、彼はYさんの手料理と純米酒に舌鼓を打ち、いつも上機嫌で帰っていったそうです。
初めてクインシーが家に来た時に、Yさんが振る舞った日本酒は、菊姫の大吟醸だったのですが、クインシーは「旨い。これは何というワインだ?」と尋ねたエピソードを、シンセサイザーの富田勲さん(故人)が記事に書き、それがJALの機内誌に載っていて、たまたま私が出張に行った時に読んだのを覚えています。
ある時、クインシーが友人のマイケル・ジャクソン(故人)に、日本での体験談を自慢しながら話すとマイケルは大いに興味を持ち、何と後日クインシーと一緒に世田谷のYさん宅まで訪ねてきたそうです。
普段のマイケルは食事に非常に気を遣い、プロテインを主に摂っていたようですが、Yさん宅ではYさん手作りの大きな松花堂弁当を完食して、同行の栄養士をビックリさせたそうです。
それから数日後、ご主人のレコード会社にマイケルから電話が入ります。用件は食事へのお礼と、夜の10時に浦安のある場所にジーンズで来て欲しい、とのことでした。
Yさん夫妻が行ってみると、なんとなんと!東京ディズニーランドは、"マイケル様ご一行"のために貸し切りになっていました。あの広大なディズニーランドが、Yさん夫妻とマイケルのスタッフたった20数人のために貸し切りです。
マイケルは何というスケールの大きな男なのでしょうか。
しかもマイケルは手を抜きません。レストランもアイスクリームコーン・ショップも、すべのお店がいつもと同じようにフルオープンで、ミッキーたちキャラクターともども一行を大歓迎してくれたというのです。
さらにこの話には後日談がありまして、マイケルからこの話を聞いた女優のエリザベス・テイラー(故人)は、ディズニーランドを貸し切りにできることを知り、自身の60才の誕生日に、カリフォルニア州アナハイムにある本家ディズニーランドを借り切って仲間と大いに楽しんだというのです。
マイケル・ジャクソンを自宅に招いたのも、ディズニーランドを貸し切りにさせたのも、日本人としてはYさんが最初で最後なのではないでしょうか?