LPガスは都市ガスよりどれくらい料金高い?その理由は?
LPガスは都市ガスより料金が高いというのが多くの人の印象ですが、なぜなのでしょうか。その理由を見ていきます。また、実際にLPガスはどのくらい高いのでしょう。高いLPガス料金を下げる方法もあわせてお伝えします。
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配送や保守保安に人件費がかかる
都市ガスとLPガス(プロパンガス)では供給方法に大きな違いがあります。
都市ガスは地下に張り巡らされた導管を通して、直接利用者宅まで供給されるため、人の手を必要としません。
一方、LPガスはガスを充てんしたガスボンベを人の手によって各家庭まで配達するため、都市ガスと比べると配送や保守保安で人件費がかさみます。これらの人件費は、ガス料金の中でも「基本料金」に含まれます。
基本料金を全国的に見ると1,500~2,000円程度ですが、この料金差は地域差です。北海道、東北、九州の山間部や過疎地などでは、配達コストや人件費がかかるので、基本料金が高くなる傾向にあります。
LPガスは自由料金
LPガス業界は、昔から価格設定に規制のない自由料金制をとっています。
自由料金であれば、一般的には値下げしてより多くの顧客を獲得していくのがビジネスの方法ですが、LPガス業界の場合は限られたエリアで互いにうまく利益を上げていくために、価格を下げないように販売店同士で協力し合う風潮があります。
そのため、ガス料金がもっと安いガス会社に変更したくても、変更先のガス会社が受け入れを拒むということもあります。顧客を奪ったとなれば、その地域で商売をうまくやっていけなくなるからです。
結果として、大手ガス会社は利益を得ることができ、零細の販売店も何とか生き残られるようバランスをとっているのです。一方で、消費者が高いガス代を払っているといえるでしょう。
<関連記事>:プロパンガスは公共料金ではありません!
LPガスは都市ガスよりどれくらい料金高い?
まずはこちらの表をご覧ください。東京都の都市ガス料金を2.23倍して、LPガス料金と比較した表になります。
なぜ2.23倍する必要があるかというと、LPガスは都市ガスの約2.23倍の発熱量があるからです。
※価格は税込み表示
LPガス | 都市ガス (東京ガス) |
平均価格 | 適正価格 |
---|---|---|---|
基本料金 | 1,817円 | 1,650円 | 1,056円 |
従量単価 | 608円 | 352円 | 369.5円 |
10m3 使用時 |
6,080円 | 3,520円 | 3,695円 |
合計 | 7,897円 | 5,170円 | 4,751円 |
都市ガス:東京ガス 一般料金表2023年4月検針分「B」参照
また、LPガスの平均価格と適正価格を記載してあるのには理由があります。
「平均価格」というのは、先ほどLPガス料金が高い理由として挙げたように、地域のガス会社による協定でつり上げられてしまった価格です。
一方「適正価格」は、プロパンガス消費者が都市ガスと比べて遜色ない価格で使えるよう、プロパンガス料金消費者協会が独自に定めた価格です。
この平均価格と適正価格については、こちらの記事を参考にしてください。
<関連記事>:プロパンガス料金の平均や相場ってどれくらい?安くならないの?
LPガスは、都市ガスと比較すると1.5~2倍料金が高いといわれています。
さきほどの東京都の比較においても、LPガスの平均価格は都市ガスの約1.7倍となっています。
LPガスと都市ガスの料金について、都道府県別に詳しく比較している記事がありますので、あわせてご覧ください。
<関連記事>:プロパンガスと都市ガスの料金比較
高いLPガス料金を下げる方法
日々の節約でガス料金を下げるという方法もありますが、残念ながら、それだけでは画期的な値下げは実現しません。
そこで、おすすめしたいのがガス会社の変更です。プロパンガス料金消費者協会では、適正価格でガスを供給してくれる優良ガス会社を無料でご紹介しています。
LPガスの平均価格と適正価格の差は、数十パーセントにものぼるため、ガス会社を変更するだけで、平均30%の値下げを実現できます。そうなれば、都市ガス並みの料金も夢ではありません。
まずはご自宅のLPガス代がどのくらい高いのか、「ガス料金自動診断」で調べてみましょう。
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ご自宅のLPガス代が高い!という場合には、ぜひ一度プロパンガス料金消費者協会にご相談ください。
詳しくは、こちらの記事もご覧ください。
<関連記事>:プロパンガス代を年間8万円節約する究極の方法10選!
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LPガスは都市ガスよりどれくらい料金高い?その理由は? まとめ
LPガスが都市ガスより料金が高い理由とは?①
都市ガスは、地下に埋められた導管を通して、直接各家庭に供給されるのに対し、LPガスは、ガスを充てんしたボンベを利用者宅まで運び、設置する必要があるため、配送コストや人件費がかかります。詳細はこちら。
LPガスが都市ガスより料金が高い理由とは?②
LPガスは自由料金制をとっています。自由に価格を設定できる一方で、地域の販売店同士が結託して高い価格を保ってきた経緯があります。詳細はこちら。
LPガスは都市ガスよりどれくらい料金高い?
都市ガスと比べてLPガスの料金は、約1.8~2倍高くなっています。詳細はこちら。
高いLPガスの料金を下げる方法は?
ガス会社を変更することで、都市ガス並みに料金が安くなる可能性があります。詳細はこちら。
この記事の執筆者
パソコン教室講師/WEBライター
Tanaka
3人の子を持ち、日頃から節約意識も高いことから、ガス代がお得になる仕組みにどっぷりとはまっています。多くの人に役立つ記事を心がけています。
プロパンガス料金消費者協会
- ・1950年
- 群馬県伊勢崎市生まれ。
- ・1980年
- ソード株式会社(後の東芝パソコンシステム株式会社)に入社。
- ・2010年
- 一般社団法人 プロパンガス料金消費者協会を設立して理事に就任。
- ・2011年
- 同代表理事に就任。現在に至る。
- ・2023年
- BSテレビ東京「マネーのまなび」で、不透明なプロパンガスの料金について取材を受け、番組内で解説。
設立当時、プロパンガスは都市ガスに比べて約1.8倍も高い状況にも関わらず、消費者が相談できる団体は皆無であった。そこで、鈴木は消費者の立場に立って、不透明なガス代について料金面から取り組む団体として協会を設立した。
それまで存在しなかったプロパンガス料金の“適正価格”の設定に奔走。大手供給業者の賛同を得て、設立10年足らずで”適正価格“を共通言語として全国展開を達成し、130社以上のプロパンガス会社とパートナー契約している。
現在はプロパンガスの”適正価格“の指標になる「CP速報」を毎月執筆し、ガス料金の適正価格での供給に貢献している。
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詳細はこちらのURLをご覧ください。
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