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2014年3月のCP

3月CPは855ドル。前月から115ドルも下落

2月27日に3月のCPが発表されました。2月の970ドルからは115ドル下がりました。昨年の12月に1,100ドルの高値を付けてから、1月が1,010、2月は970、3月が855ドルと3ヶ月で22.3%も下がりました。この調子で下がり続ければ消費者価格も下がってきそうです。

2月=970ドル/トン
3月CP=855ドル/トン(11.9%↓)

サウジアラムコCP推移
サウジアラムコCP推移

市場の動向

大きな動きとしては、産油国からの供給がトラブっているような国がなく比較的生産が順調なことと、日本をはじめとする極東市場が需要期から非需要期に向かっていることが要因と思われます。ただ、日本、中国、韓国などアジアの主要な消費国の潜在的なニーズは高いので、一気に下落するかというとそうでもないようです。


為替レートとプロパンガス価格の関係

プロパンガスの販売価格はCPと為替レートによって変わります。CPの変動についてはここで毎回取り上げていますが、為替レートについてはあまり書いたことがないので今回はこれについて触れてみたいと思います。

昨年12月1日に円は102円42銭を付け、今年1月には104円台を記録しました。多くの関係者が今後の円安を予想し、近々105-110円くらいになるだろうと騒がれていました。しかし、その後急激な円安とはならず、これを書いている3月14日の前日の終値は101円72銭でした。現在110円になるだろうという予想は影を潜めてしまった感があります。

これには大きく分けて3つの要因があるという方がいます。

第一に、これまでずっと右肩上がりだったアメリカ経済に、力強さを期待する声が小さくなってしまったこと。2月に発表された雇用統計でも予想を大幅に上回る雇用増とはなっていません。

第二は、新興国不安です。このところずっと高成長だった新興国ですが、1月にアルゼンチンペソの急落で始まった通貨不安により円やドルが買われ、円安の流れに歯止めがかかりました。

第三は、ウクライナ情勢の緊迫化です。アメリカのケリー国務長官は、ウクライナから独立しロシアに編入するための住民投票が行われた場合、欧米がロシアへの制裁を実施することを表明しました。このような情勢を受けて円はドルに対して上げつつあります。

プロパンガスの消費者価格はいつ下がる?

プロパンガスの消費者価格は、昨年12月のCP高騰を受けて1月から2月にかけて大方のガス会社が値上げしました。そして1月から3ヶ月連続してCPが値下がりしています。では、これが消費者の価格に反映されるのはいつになるのでしょうか?

業界関係者によるとどうも下がるのは5月告知の6月検針分くらいになりそうです。

できれば5月検針分くらいから下げてもらえるよう、大いに期待したいところです。

この記事の執筆者

一般社団法人プロパンガス料金消費者協会

代表理事 鈴木 秀男

  • 2010年10月 一般社団法人プロパンガス料金消費者協会を設立。代表理事に就任。

1980年広告代理店勤務を経て、東芝パソコンシステム(旧:ソード電算機システム)に入社。営業推進部部長として勤務する傍ら、1990年より世界最大の人材教育機関「デール・カーネギー・コース」のニューヨーク本部公認トレーナーとしてセールスパーソンの教育に20年間従事。官公庁や大手企業を中心に約3千人を指導。また、ヤフージャパンで4年間広報宣伝ディレクターを兼務した。



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