2016年9月のCP
2016年9月CPは295ドルで8月比10ドル上昇
8月31日に2016年9月のサウジアラムコCPが発表されました。前月8月の285ドルに対して3.5%上昇しました。今後は、プロパンガスの非需要期が終焉を迎え、徐々に需要期に移行することから少しずつ上がっていくことが予想されます。
「脱石油」を目指すサウジアラビア
サウジが脱石油に向けて活発に動いています。
9月2日付け産経新聞によると、サウジアラビアが「脱石油」に向けて活発な外交を展開しています。9月1日には、日本貿易振興機構(JETRO)が開催したフォーラムに、サウジと日本の企業トップや政府関係者など500人ほどが参加し、協力関係を結ぶ覚書を交わしました。
これは、サウジのムハンマド・ビン・サルマン副皇太子が主導する「サウジ・ビジョン2030」に基づいて行われたものです。ムハンマド副皇太子は、原油収入にあぐらをかく"石油依存症"からの脱却を目指し、経済改革路線を進めています。
原油安による財政不足に悩むサウジアラビアでは、2016年6月だけで外貨準備高が60億ドル(約6,000億円)も減少して、5,550億ドルにまで減ってしまいました。このペースで減少していったら、8年ほどでゼロになってしまいます。サウジにとって財政改革は急務なのです。
サウジと日本は、再生可能エネルギーや製造業、金融など幅広い分野で協力関係を結ぶようですが、日本がサウジを経済関係を強化することのメリットは大きいです。
日本は、輸入原油の約30%をサウジに頼っているので、関係強化により安定供給を確保できます。また、原油以外でも、昭和シェル石油はサウジアラムコと太陽光パネルの現地生産を検討しており、東京電力もサウジ電力会社とスマートグリッド(次世代送電網)の構築で協力するようです。住友商事もサウジアラムコと共同で、石油・ガス掘削用のパイプなどを作る金属製造業の育成を図るとのことです。
この記事の執筆者
一般社団法人プロパンガス料金消費者協会
代表理事 鈴木 秀男
- 2010年10月 一般社団法人プロパンガス料金消費者協会を設立。代表理事に就任。
1980年広告代理店勤務を経て、東芝パソコンシステム(旧:ソード電算機システム)に入社。営業推進部部長として勤務する傍ら、1990年より世界最大の人材教育機関「デール・カーネギー・コース」のニューヨーク本部公認トレーナーとしてセールスパーソンの教育に20年間従事。官公庁や大手企業を中心に約3千人を指導。また、ヤフージャパンで4年間広報宣伝ディレクターを兼務した。
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