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2016年12月のCP

2016年12月CPは380ドルで11月比10ドル下落

11月30日に2016年12月のサウジアラムコCPが発表されました。前月11月の390ドルに対して380ドルで、10ドル(2.6%)下落しました。9月・10月・11月と三ヶ月連続で上げていましたが、上げ基調も一服でしょうか。ただ来年1月以降は上昇する可能性が高いです。

11月=390ドル/トン
12月=380ドル/トン(2.6%↓)

サウジアラムコCP推移
サウジアラムコCP推移

OPEC総会で減産合意!

CPが390ドルになり今年の最高値を更新しました。

8年ぶりの減産合意です。OPEC(石油輸出機構)は、11月30日にオーストリアのウィーンで総会を開き、原油価格を押し上げる目的で加盟国の減産で合意しました。これまで減産合意を目指しては物別れに終わっていただけに、OPECの盟主サウジとしては胸をなで下ろしていることでしょう。

今回の合意では、OPECとしては日量で120万バレル、非OPEC加盟国が56万バレル減産することが決まりました。56万バレルの内30万バレルはロシアが協力します。結果として176万バレルの削減が決まったわけです。OPECの当初の目論見としては134〜148万バレルを目標としていたようなので、大幅に目標を超える減産幅になりました。

ロシアのような非OPEC産油国が協調減産するのは、何と15年ぶりとのことです。この合意の結果、OPECと非OPECは2017年1月から減産をスタートし、6カ月間継続するとのことです。

2017年はどうなるのか?

減産合意を受けて、市場では原油価格が上昇していますが、2017年はどうなるのでしょうか?15年前にOPECと非加盟国との協調減産が行われた際は、それまで30ドル割れで推移していた原油価格が上昇を続けて、リーマンショック直前には140ドルまで高騰しました。

しかし、今回はそこまで上がることはなさそうです。当時と違って現在は米国にはシェールオイルがあります。原油価格が上昇すれば、米国産シェールオイルも息を吹き返し産油量が上がってくるでしょう。そうなればまた原油の需給バランスは崩れてしまい、原油安に傾く可能性があります。

また、中国やヨーロッパ諸国の経済が低迷する中では、一本調子で原油価格が上がることもなさそうです。原油価格は60ドルから70ドル前後、プロパンガスのCPは500ドル前後で推移するのではないかと思われます。

この記事の執筆者

一般社団法人プロパンガス料金消費者協会

代表理事 鈴木 秀男

  • 2010年10月 一般社団法人プロパンガス料金消費者協会を設立。代表理事に就任。

1980年広告代理店勤務を経て、東芝パソコンシステム(旧:ソード電算機システム)に入社。営業推進部部長として勤務する傍ら、1990年より世界最大の人材教育機関「デール・カーネギー・コース」のニューヨーク本部公認トレーナーとしてセールスパーソンの教育に20年間従事。官公庁や大手企業を中心に約3千人を指導。また、ヤフージャパンで4年間広報宣伝ディレクターを兼務した。



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