2019年1月のCP
2019年1月CPは430ドルで12月比15ドル下落
12月30日に1月のサウジアラムコCPが発表されました。12月の445ドルに対して15ドル下落して430ドルです。3カ月連続して下がりました。
1月は下がったものの再度上昇する可能性も
米中双方が貿易摩擦解消に積極姿勢
2018年11月から2019年の1月まで連続してCPが下がった原因としては、米中貿易戦争の激化が大きいです。これによって、米中だけでなく世界経済がおかしくなるとの観測からです。実際に中国の株価は低迷し、各種の指標もかなり悪化しています。
例えば、中国自動車工業協会が12月11日に発表した11月の新車販売台数は、前年同月比13.9%という大幅な減少になりました。年間では28年ぶりのマイナス成長になるとのことです。
また、中国国家統計局が12月14日に発表した小売り売上高の伸び率は、2003年5月以来の低水準で、これは15年半ぶりとのことです。自動車にしても小売りにしても米中貿易戦争の影響であることは明らかです。
しかし、1月7日から北京で開催されている米中通商協議への期待から、原油先物が徐々に上がってきました。WTI先物では、1月3日には1バレル44ドル台まで下落してのに、8日現在で48ドルを超えるまでに上がってきました。
もう一つの要因はOPECの減産開始です
8日の日本経済新聞によると、サウジアラビアが原油の輸出量を削減するとのニュースがウォール・ストリート・ジャーナルが伝え、これも原油価格上昇につながっています。
このニュースでは、サウジアラビアが1月末までに日量710万バレルほどまでに輸出を減らす計画とのことです。サウジアラビアは昨年秋には日量1,000万バレルを超えていたこともあるので30%も削減する方針を示したことになります。
サウジアラビアの狙いは、「原油価格を80ドル以上に上昇させて、大規模な財政出動に備えるため」らしいです。
サウジが減産をスタートしてもすぐに高騰するかどうかはわからないし、ジャマル・カショギ氏暗殺の件で深く追求しないことでサウジに恩を売った米国のトランプ大統領も黙認しないとは思いますが、目が離せないニュースです。
米中貿易戦争の行方も単純なものではないので、動向は不透明ですがサウジの思惑道理にはならないことを祈ります。
この記事の執筆者
一般社団法人プロパンガス料金消費者協会
代表理事 鈴木 秀男
- 2010年10月 一般社団法人プロパンガス料金消費者協会を設立。代表理事に就任。
1980年広告代理店勤務を経て、東芝パソコンシステム(旧:ソード電算機システム)に入社。営業推進部部長として勤務する傍ら、1990年より世界最大の人材教育機関「デール・カーネギー・コース」のニューヨーク本部公認トレーナーとしてセールスパーソンの教育に20年間従事。官公庁や大手企業を中心に約3千人を指導。また、ヤフージャパンで4年間広報宣伝ディレクターを兼務した。
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