2021年3月のCP
2021年3月CPは625ドルで2月比20ドル上昇
2月28日に3月のサウジアラムコCPが発表されました。2月の605ドルに対し20ドル上昇の625ドルです。大きな変化はなく上昇基調が継続しています。


引き続きCP上昇基調が継続
OPECプラス協調減産を大筋維持
CPが2年5カ月ぶりの高値です。
プロパンガスのCPが上昇を続けていますが、最大の要因はOPECプラス(石油輸出国機構加盟・非加盟の産油国による連合体)による協調減産です。
3月6日付けの産経新聞によると、OPECプラスは3月4日にオンラインで閣僚級会議を開き、4月の原油協調減産を小幅ながら緩和することを決めました。3月の減産目標は日量705万バレルでしたが、4月は15万バレル縮小して690万バレルになります。
市場では最近の価格上昇傾向から、日量50万バレル程度の緩和になるのではないかとの予想が拡がっていたようですが、15万バレルとの決定を受け上昇傾向はさらに強まっています。
ニューヨーク原油先物相場(WTI)は、この決定が伝わる前は1バレル(約159リットル)あたり61〜62ドル程度で推移していましたが、ニュースが流れると急騰し8日現在では68ドルに迫る高値になっています。
世界ワクチン接種者が3億人を突破
日本のワクチン接種者は3月5日現在46,469人です。(日経新聞調べ)
日本ではワクチン接種が始まったばかりですが、世界で見ると急激に進んでいます。3月8日に更新されたデータでは何と3億人を超えました。2月4日に1億人を突破したとのニュースが流れたばかりですが、約1カ月で2億人も接種を受けたことになります。
この急激な接種者数の増加が、世界経済の回復期待を後押ししています。
CPの今後の見通し
今後どうなるかは、OPECプラスとサウジアラビアにかかっていると思います。
まずはOPECプラスが減産量を今後徐々に緩和していくのか、それはどのようなペースになるのかです。そして、サウジアラビアがOPECプラスとは別枠で現在自主的に減産している100万バレルをいつ終了させるのか、です。
この記事の執筆者

一般社団法人プロパンガス料金消費者協会
代表理事 鈴木 秀男
- 2010年10月 一般社団法人プロパンガス料金消費者協会を設立。代表理事に就任。
1980年広告代理店勤務を経て、東芝パソコンシステム(旧:ソード電算機システム)に入社。営業推進部部長として勤務する傍ら、1990年より世界最大の人材教育機関「デール・カーネギー・コース」のニューヨーク本部公認トレーナーとしてセールスパーソンの教育に20年間従事。官公庁や大手企業を中心に約3千人を指導。また、ヤフージャパンで4年間広報宣伝ディレクターを兼務した。
