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2021年6月のCP

2021年6月CPは530ドルで5月比35ドル上昇

5月31日に6月のサウジアラムコCPが発表されました。5月の495ドルに対し35ドル上昇の530ドルです。ワクチン接種や規制緩和が進んだことで原油価格が上昇したのが要因。

5月=495ドル/トン
6月=530ドル/トン(7% ↑)

サウジアラムコCP推移
サウジアラムコCP推移

原油価格の上昇でCPも連れ高

ワクチン効果で経済正常化への期待

CPが4月と5月連続して65ドルずつ下落していましたが、3か月ぶりに35ドルの上昇です。

要因は、原油価格の上昇です。通常は6月といえば非需要期ですが下がっても不思議はないところです。原油の上昇は、欧米などでワクチン接種や規制緩和が進んだことで、経済が正常化するのではないかという期待が高まっていることにあります。

実際、英国政府は6月1日に新型コロナウィルスの死者がゼロだったと発表しています。今年1月のピーク時には、1日あたりの死者が1,820人もいたことからすると劇的な改善です。英国では、これまでに成人の75%超が1回目の接種を終えています。

米国はどうでしょう。

米国はこれまでに、約3億回の接種を実施しました。

直近で1日あたりの感染拡大数は、7日移動平均で約1万6,000人弱です。ピーク時の今年1月8日には1日で30万人を超えました。7日移動平均でも約26万人弱だったことを考えると約16分の1まで減少しています。

ここまで顕著に減少している数字を見ると、原油の上昇も理解できるような気がします。


ちなみに日本でもワクチン接種者数が加速化しています。6月8日に発表された7日の接種回数が109万回を超えました。

菅首相が1日100万回が目標だとぶち上げた時は、マスコミから随分懐疑的な論調で書かれていましたが、結果的に短期間で目標達成を実現したことは評価に値すると思います。

今後のCPはどうなるのか?

経済正常化が現実になるとCPは高騰するのか?

答えは神様しかわからないと思いますが、色々調べたところでは大きくは高騰しないようなので少し安心しました。

そのポイントは、「世界的な脱炭素」の潮流です。日本でも政府は2030年代前半に、純粋なガソリンエンジン車を販売禁止とする方向を決めましたが、プロパンガス業界でも脱炭素の研究はスタートしています。

まだ具体的な話は聞こえてきませんが、中東で戦争でも勃発しない限り大きな動きは当面なさそうです。

この記事の執筆者

一般社団法人プロパンガス料金消費者協会

代表理事 鈴木 秀男

  • 2010年10月 一般社団法人プロパンガス料金消費者協会を設立。代表理事に就任。

1980年広告代理店勤務を経て、東芝パソコンシステム(旧:ソード電算機システム)に入社。営業推進部部長として勤務する傍ら、1990年より世界最大の人材教育機関「デール・カーネギー・コース」のニューヨーク本部公認トレーナーとしてセールスパーソンの教育に20年間従事。官公庁や大手企業を中心に約3千人を指導。また、ヤフージャパンで4年間広報宣伝ディレクターを兼務した。



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