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2022年7月のCP

2022年7月CPは725ドルで6月比25ドル下落

6月30日に7月のサウジアラムコCPが発表されました。6月の750ドルに対し25ドル下落の725ドル。主な要因は、不需要期に入ったことや中国・インドの需要が減ったことなどです。

6月=750ドル
7月=725ドル(3.33%↓)

サウジアラムコCP推移
サウジアラムコCP推移

中国・インドのおかげでCPは2カ月連続下落

原油相場は依然として高値圏

原油相場は、ロシアへの経済制裁の強化に伴い、全世界で需給の逼迫が懸念されています。

そんな中、米国はドライブシーズン(5月末〜9月初めまで)の真っ最中。この時期になると毎年ガソリンの消費量が急激に増え、戦争がなくても原油価格は当然上がっていきます。

最も重要な原油相場指標であるWTIは、ロシアがウクライナに侵攻した2月下旬に大幅高騰。それまで70ドル前後だったのが、90ドル台後半から100ドル台後半までの上げ下げを、7月現在も繰り返しています。

インドと中国のプロパンガス輸入量が減っている理由

しかし、CPは4月に940ドルを付けた後、5月に850ドルまで下げ6月には750ドル。そして7月が725ドルと3カ月で23%弱も下げています。

この要因は、東アジアの日本・中国・韓国などで暖房需要が減ったことや、アジアの石油化学プラントの低迷などいくつかありますが、一つショッキングな情報があります。

それは、インドと中国のプロパンガス輸入量が減っているというのです。

どういうことかと言うと、インドと中国はロシアへの経済制裁で欧米や日本とは足並みを揃えていません。欧米や日本はロシア産原油を禁輸対象にしていますが、インド・中国は逆のことをしています。

ロシアの足下を見て原油を買い叩き、世界に内緒で安く原油を仕入れているのです。

原油を精製する過程で随伴のプロパンガスも手に入るので、従来中東や米国から輸入していた分は抑制する必要があります。当然輸入量は減ります。

ですので、中東や米国のサプライヤーの在庫はダブつきます。ダブつけばCPは下がります。

それでもガス代は下がりません

それは、円が安いからです。

<月初の為替レート>
3月1日=114.89円
4月1日=122.49円
5月1日=130.14円
6月1日=129.22円
7月1日=134.90円

3月からの4カ月間で円はドルに対して約20円、率にすると何と17.4%も下がっています。これでは少しくらいCPが下がっても焼け石に水ですね。

ちなみに、この原稿を書いている7月18日の為替レートは138.32円です!

やはり、自分の生活は自分で守るしかないです。

<参考ページ>:プロパンガスの価格比較



この記事の執筆者

一般社団法人プロパンガス料金消費者協会

代表理事 鈴木 秀男

  • 2010年10月 一般社団法人プロパンガス料金消費者協会を設立。代表理事に就任。

1980年広告代理店勤務を経て、東芝パソコンシステム(旧:ソード電算機システム)に入社。営業推進部部長として勤務する傍ら、1990年より世界最大の人材教育機関「デール・カーネギー・コース」のニューヨーク本部公認トレーナーとしてセールスパーソンの教育に20年間従事。官公庁や大手企業を中心に約3千人を指導。また、ヤフージャパンで4年間広報宣伝ディレクターを兼務した。



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