2024年7月のCP
2024年7月CPは580ドルで6月と同額
6月30日に7月のサウジアラムコCPが発表されました。6月の580ドルと同額の580ドル。6月のMB平均値は、5月の362ドルから33ドル上げて395ドルでした。
7月のCPは上げ下げ要因拮抗で580ドル
【上昇要因】行楽シーズンの到来やウクライナのロシア石油施設の攻撃
【原油高】北半球で、いつもより少し早い夏の行楽シーズンが本格化する中、クルマや航空機を利用した旅行増加に伴う燃料需要の増加期待が高まったことで、原油高が進みました。
また、ロシアと戦争状態にあるウクライナはこのところ、断続的に無人機ドローンを使ってロシアの石油貯蔵所や石油精製所を攻撃しています。
戦車や装甲車などの軍事車両のエンジンの多くはディーゼルで、燃料は軽油です。軽油は基本的には石油を精製して生産するので、貯蔵所や精製施設を破壊することは継戦能力を削ぐことになります。
ただ、その分ロシアの石油の供給量が減少するので、原油高になるのは我慢するしか仕方ないですね。
【下落要因】中東情勢の膠着状態で
4月13日に、イランがイスラエル本土をミサイルで直接攻撃し、4月19日にイスラエルがイラン本土に対して報復攻撃を行いました。
イランはその直後に高官が「地域紛争のエスカレーションを求めていない」、との声明を出しました。そして、3カ月が経過。一時はどうなるかと思いましたが、徐々にそのリスクが軽減していると石油市場は受け止めているようです。
MBは原油高に釣られて395ドルに上昇
6月のMB平均値は、5月の362ドルから33ドル上げて395ドルでした。
米国市場のMBは、原油高に釣られて33ドル上昇。プロパンガスの生産量は順調に増加しているので、原油価格が落ち着けばMBも下がってくると予想されています。
この記事の執筆者
一般社団法人プロパンガス料金消費者協会
代表理事 鈴木 秀男
- 2010年10月 一般社団法人プロパンガス料金消費者協会を設立。代表理事に就任。
1980年広告代理店勤務を経て、東芝パソコンシステム(旧:ソード電算機システム)に入社。営業推進部部長として勤務する傍ら、1990年より世界最大の人材教育機関「デール・カーネギー・コース」のニューヨーク本部公認トレーナーとしてセールスパーソンの教育に20年間従事。官公庁や大手企業を中心に約3千人を指導。また、ヤフージャパンで4年間広報宣伝ディレクターを兼務した。