2025年3月のCP
2025年3月CPは615ドルで2月比20ドル下落
2月27日に3月のアラムコCPが発表されました。2月比20ドル下落の615ドル。2月のMB平均値は、1月の469ドルから11ドル上げて480ドルでした。


3月のCPは20ドル下落。トランプ大統領の関税砲で原油が急落!
【原油市況】
矢継ぎ早のトランプ関税砲による世界経済減速感で、2月の原油が3ドル下落
2025年1月20日にトランプ政権が誕生するやいなや、トランプ大統領の関税砲が炸裂。
2月1日には、カナダとメキシコからの全輸入品に25%の関税を課すことを発表しました。同月の4日には、中国からの全輸入品に従来からの関税に10%追加することを発表。この他、挙げればキリがないくらいの勢いで世界中の貿易相手国に対する関税を強化しています。
結果として、WTI(ウェスト・テキサス・インターミディエート:西テキサス地方で産出される良質の原油)は、2月の初旬は73ドル前後だったのが、2月末には70ドル前後に約3ドル急落しました。
【LPガス市況】
CPはインド・中国からの需要が弱く20ドル下落
中東産プロパンガスの需要を牽引してきたインドの需要が低迷しています。在庫が積み上がっているとのことです。
また、中国の春節(毎年1月の下旬から2月上旬。旧正月のことで、一年の中でも一番盛り上がる期間のようです)明けの買い気が弱く、またPDH⦅プロパン脱水素(Propane Dehydrogenation)装置の略称⦆の稼働率も上がっていません。
寒波到来で暖房需要は高いものの、プロパンガスの大消費国であるインド・中国の需要が振るわないことがCP20ドルの下落に直結しているようです。
【米国MB市況】
2月のMB(モントベルビュー)平均値は、1月の469ドルから11ドル上げて480ドルでした。
プロパンガスの供給が増えない中、寒波で暖房用需要が増えていて在庫の取り崩しが続いているようです。天然ガスの高騰と相まって前月比11ドル高になりました。
この記事の執筆者

一般社団法人プロパンガス料金消費者協会
代表理事 鈴木 秀男
- 2010年10月 一般社団法人プロパンガス料金消費者協会を設立。代表理事に就任。
1980年広告代理店勤務を経て、東芝パソコンシステム(旧:ソード電算機システム)に入社。営業推進部部長として勤務する傍ら、1990年より世界最大の人材教育機関「デール・カーネギー・コース」のニューヨーク本部公認トレーナーとしてセールスパーソンの教育に20年間従事。官公庁や大手企業を中心に約3千人を指導。また、ヤフージャパンで4年間広報宣伝ディレクターを兼務した。
